[概要・開発意図]
近年省人化や安全管理の要求の高まりから、一般家庭、工場内、インフラなど多様な場面で多くのIoTセンサの導入・普及が進んでいます。ホシデンはこのIoT社会の更なる発展に貢献すべく、様々なIoTセンサの開発に取り組んでおります。
電気機器や装置は故障・異常状態になると発熱を伴う事が多く、特に高電流を扱うものでは火災につながるケースも少なくありません。この火災リスクに対して定期的な巡回・点検が主要な管理手段となっていますが、異常発熱状態にある機器を目視で判別することは困難なため、温度センサやサーモビューワを用いた計測によって異常の有無を確認する必要がありました。
しかし、熱電対やサーミスタといった一般的な温度センサはセンサ近傍の温度しか計測できない為、計測ポイントから離れた箇所で生じた監視対象物の異常発熱に対する見逃しや発見の遅れのリスクが潜在している恐れがあります。またサーモビューワにおいては、管理者が監視対象箇所を巡回して都度計測する作業が必要で、人員確保・人件費の発生や常時監視困難という課題が存在しています。
ホシデンはこの点に着目し、複数点の温度が計測可能なシート型温度分布センサを開発しました。
フィルム上に多数の温度検出用電極と熱電変換材を積層する弊社独自の構造により、測定対象物の温度分布データの取得を実現します。また、薄型のシート形状でセンササイズのカスタム化も容易な為、狭小な場所への取付・設置にも高い自由度を持ち、幅広い用途でお使いいただくことが可能です。
この度、更なる用途の拡大を目指して各種実証実験用のPoCサンプルを準備しました。制御回路・通信モジュールを組合せ、温度分布を常時観測・レポートできるIoTセンサモジュールとしてご提案いたします。
シート型温度分布センサ
[品 番]
HVE1497
・外部電源を用いることなく、温度分布データを出力。
・シート型の為、狭小部や曲面形状への設置に対しても適合。
・要求仕様に応じてセンサ形状、熱画像解像度などをカスタム対応。
主な用途
・商業施設、工場などの分電盤やキュービクルの異常発熱の常時監視
・サーバ機器類の温度モニタリング
サンプル提供開始 |
2025年4月 |
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販売開始 | 2027年予定 |
計画月産数量 | 未定 |
サンプル価格 | 別途問い合わせ |
項目 |
仕様 |
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使用温度範囲 | -10 ℃~+70 ℃ |
出力電圧 | 0.5mV/℃ |