ホシデンは、次世代の太陽電池と目される、ペロブスカイト太陽電池事業に参入します。
現在、太陽電池で主流のシリコン系太陽電池は、部材のシリコンウェハーを製造する際に高温プロセスを必要とするため製造過程の電力消費量が大きく、材料に鉱物を用いるため生産コストも割高でした。
ペロブスカイト太陽電池は、低温プロセスにより製造されるため、製造過程の電力消費量も小さく、主に有機材料を用いるため生産コストの抑制が期待できます。
関係会社である、ホシデンエフディ(滋賀県)が有するタッチパネル製造ラインは、ペロブスカイト太陽電池生産との親和性が高いため、既存設備の有効活用が可能です。また将来的には、海外拠点の韓国及びベトナムにて有する、フィルム基材タッチパネルの製造ラインを活用することにより、フレキシブル太陽電池の量産も視野に入れています。
ペロブスカイト太陽電池は、従来の有機系太陽電池よりも変換効率が高く、シリコン系をも上回る性能が各研究機関から報告されており、軽量で柔軟性があるため、モバイル機器やIoT機器向け用途に適し、今後の用途拡大が期待されます。
2021年度にサンプル展開を行い、2022年に量産機の導入を行い、2023年からの量産を目指します。
品名 :ペロブスカイト太陽電池
・可視光領域の波長を強く吸収するため、高照度(例:晴天時)だけでなく中照度(例:曇天時)、
低照度(例:室内光)でも高い発電効率を維持でき、シリコン系太陽電池よりも
光電変換効率が高い。
・薄膜であるため、モジュール重量当たりの発電量が大きい。超薄型ガラスやフィルムを
基材にすることにより、柔軟性を兼ね備えた軽量太陽電池が 実現可能となり、
適用範囲が広い。
・塗布による低温プロセス、且つ構成層がナノレベルの薄膜であるため、材料コストが安い。
また、軽量であるため、 設置コストや輸送コストの削減につながる。
・低温プロセスにて生産が可能なため製造過程の電力消費量を抑えることができる。
また、構成が有機材料中心であるため 鉱物資源の消費を抑え、環境負荷が少ない。
・IoT機器、各種センサ